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アメリカ不動産の売買で必要な「公証」について解説

アメリカ不動産の売買で必要な「公証」について解説

今回は、売買の際に作成する「Deed(譲渡書)」の公証についてお話しします。

このDeedへの署名がなされることで不動産の権利が移転するため重要な書類なのですが、

署名が”本人によるものである”ことを証明するため、「公証」が必要になります。

(Deedについては詳しく解説されているサイトが他にもございますので、気になる方はお調べ下さい)

 

公証はアメリカでも日本でも行うことができますが、今回は日本での公証手続きについて解説します。

 

 

公証の流れ

①公証人の認証

②法務局長による公証人押印証明

③外務省による認証(アポスティーユ)

ただし、手続きをする公証役場が所在する都道府県によっては①~③をまとめて手続きできることもありますので、該当する都道府県の説明箇所をご覧いただけたらと思います。

 

また、公証役場によっては予約優先 or 完全予約の場所もあるようです。

~主な公証役場の例~

銀座公証役場・渋谷公証役場・新宿公証役場・梅田公証役場・福岡公証役場 予約不要(不可)

世田谷公証役場・みなとみらい公証役場・難波公証役場 要予約

※ご来所の前に必ずご自身でご確認ください。

公証役場一覧

日本公証人連合会HP

https://www.koshonin.gr.jp/list

※手続きの場所は自由です。「広島」にお住まいの方が「東京」の公証役場で手続きすることも可能です

北海道(札幌法務局管区内)、宮城県、 東京都、

神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府、福岡県の公証役場

「ワンストップ・サービス」で、①~③を一度に取得することができます!

・顔写真付き身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード)

・Deed(譲渡書)※署名はせずに持参

この二つをお近くの公証役場へ持参してください。

 

手数料は1件当たり最大1万7,000円です。(2024年1月19日時点)

申請後、15分~数十分待つとその場で書類を受け取れます。

件数が1~2件であれば、全体で1時間見ておけばよいでしょう。

 

埼玉、茨城、栃木、群馬、千葉、長野及び新潟の公証役場

①公証人の認証 と ②法務局長による公証人押印証明 を一度に取得可能です。

・顔写真付き身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード)

・Deed(譲渡書)※署名はせずに持参

をご持参の上、公証人押印証明申請書をご提出ください。

申請書は各法務局のHPからダウンロードするか、窓口でも記入できます。

手数料はありません。

 

③外務省による認証(アポスティーユ)

東京or大阪の外務省窓口、もしくは郵送で申請します。

窓口の受付時間は非常に限られているため(東京は平日14時00分~16時00分のみ)、基本的には郵送になりそうですね。

申請時の提出物は下記3点です。

・顔写真付き身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード)※郵送時は不要

・Deed(譲渡書)※①②が済んだもの

・返送用封筒(返送先を記入)(レターパックなど追跡できる方法を推奨)

 

申請後(郵送時は受領後)、通常は3開庁日後に返送されます。(月曜日に申請すると、木曜日午後に返送)

手数料はありません。

 

その他の地域の公証役場

①~③をそれぞれ行うことになります。

①と②は、同一府県内で行う必要がありますのでご注意ください。

 

①公証人の認証

・顔写真付き身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード)

・Deed(譲渡書)※署名はしないまま

この二つをお近くの公証役場へ持参してください。

 

②法務局長による公証人押印証明

お近くの法務局へ行き、①で認証を受けた書類と「公証人押印証明申請書」をご提出ください。

申請書は各法務局のHPからダウンロードするか、窓口でも記入できます。

手数料はありません。代理人による申請でも委任状は不要です。

即日受け取ることができますが、30分ほどみておいた方がよいでしょう。

郵送で申請する場合は、

・返送用封筒(返送先を記入)(レターパックなど追跡できる方法を推奨)

を添えて郵送すると、3~5日間で返送されます。

 

※①と②は同一県内で行ってください。

広島県内の公証役場で認証を受けた場合は、広島法務局で押印証明を受領できます。

 

③外務省による認証(アポスティーユ)

東京 or 大阪の外務省窓口、もしくは郵送で申請します。

窓口の受付時間は非常に限られているため(東京は平日14時00分~16時00分のみ)、基本的には郵送になりそうですね。

申請時の提出物は下記3点です。

・顔写真付き身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード)※郵送時は不要

・Deed(譲渡書)※①②が済んだもの

・返送用封筒(返送先を記入)(レターパックなど追跡できる方法を推奨)

 

申請後(郵送時は受領後)、通常は3開庁日後に返送されます。(月曜日に申請すると、木曜日午後に返送)

東京と大阪分室のどちらに送付しても構いませんが、近い方の窓口がよいでしょう。

手数料はありません。

 

公証役場一覧

日本公証人連合会HP

https://www.koshonin.gr.jp/list

おまけ

本来、公証手続きは

①公証人の認証

②法務局長による公証人押印証明

③外務省で公印確認

④大使館で領事認証

というフローなのですが、ハーグ条約加盟国へ提出する文書については、③で「アポスティーユ」という公印証を受領すれば、④を省略できる(領事認証を受けたとみなす)というルールになっています。アメリカも加盟国のため④を省略できるというわけです。

加盟国はこちらから確認できます

【外務省HP】

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000610.html

 

 

<ギモン>ワンストップサービスは利用しなくてもよいのか?

「手間がかかっても、手数料の負担は避けたい」という方もいらっしゃると思います。

ワンストップサービスは「申請者が希望すれば」利用できるサービスですので、公証役場では①の「公証人の認証」のみを申請することも可能です。

①②③を迅速に実行できるような、時間に余裕のある方であればワンストップサービスあえて利用しないという選択肢もありますね。

 

まとめ

今回は、公証手続きについてご紹介しました。

米国不動産は契約から登記まで約30日というタイトなスケジュールで手続きが行われますが、

公証に必要な①~③の手順を一つずつ行う場合、通常1週間~10日ほど要してしまいます。

お仕事などでお忙しい中、公証を行う方が多いかと思いますのでご利用可能な方は、ぜひワンストップサービスを選択されるとよいかと思います。

弊社では公証役場へのご同行もさせていただいておりますので、ご不明な点はお気軽にご連絡ください。

また、最新の状況は各公証役場・法務局・外務省の公式情報を必ずご確認いただくようお願いいたします。

 

MAHALO